「ありがと!」 精一杯、笑ってみせる。 秋の前では、元気でいたいの 迷惑は、かけたくないから―――。 ―――――… 四時間目が終わって、お昼。 「あれ?………ない!」 ゴソゴソとスクールバッグを漁って、弁当を探しているのはあたし。 そのあたしの前で、待っているのはひな。 「ごめん、ひな! お弁当忘れたから購買行ってくる!」 「まだ売ってるかな?」 ひなが時計を見ながら言う。 「売り切れてたらその時はその時! とりあえず、走っていってくる!」 ひなにそう言い財布だけもって、教室を出た。