紅蒼ノ魔女(仮)

「そうよ。

日曜日の昼間、あんたがお昼寝してる時にね。」



不法侵入じゃないのかな。


僕、一人暮らしだから。



「予想では一週間はかかると思ってたんだけど、まさか次の日に覚醒しちゃうなんて。

様子見しようとした時には既にいなかったのよ。」



はぁ、と溜め息をつかれたけどそれはきっと僕のせいではない。



「覚醒って魔女になることだよね?

因みにその日から何日くらいたってるの?」


「3日よ。」



じゃあ今日は木曜日。


学校無断欠席だし。


怒られるな、これは。



「言っておくけど、こっちとあっちでは、時間の進み方が違うわよ。

規則性もないから、あっちでどれくらい日が進んでいるかわからない。

1日もたってないかもしれないし、1年過ぎてるかもしれない。」



1年だったら確実に留年だ。


それ以上かもしれないんだよね。


じゃあ戻ったら戻ったで、知り合いが一人もいない状態な可能性もあるわけだ。



「それでも今あんたを日本に返す訳にはいかない。

あんたには役目があるから。」


「…そのために僕を覚醒させて、今日ここへ呼び寄せたんだね。」


「物分かりがよくて助かるわ。

それじゃ、今から話す事をよく聞きなさい。」



偉そうな態度で、トラは話し始めた。



「魔女の種族は4種。

これは知ってる?」


「人間がいう一般知識は知ってる。

ほとんど知らないようなものだから一気に説明しちゃってよ。」


「そう、わかったわ。

上下、敵対関係。

当たり前だけど魔女達にもこれがある。」



だから当たり前とか言われてもつい最近まで人だった僕は知らないって。


つい突っ込みたくなるがその言葉は飲み込んだ。



「蒼魔女に従う翠魔女、紅魔女に従う橙魔女。

こうわかれ2対2の敵対関係になっているわ。」


「じゃあ一応僕は上の位の魔女なんだ。」


「種族の中でも位は付けられるからその中では知らないけれど。

まぁ低くはないわね。」