紅蒼ノ魔女(仮)

「待って下さい、サイリ様!」



それに続き、シュリアも席を立つ。


二人は一緒に…って言ってもシュリアがついていってるだけだが、部屋を出て行った。



「まぁ、とにかく!

そういう訳だから、カイヒを城に住まわせてもいいかしら?

身内もいないみたいだし。」


「え?」



僕、今日出て行くつもりだったんだけど。


一応ここはお城な訳で、しかも僕の故郷、家族とかだって曖昧な情報しかない。


こんな怪しい人物を簡単においてくれる訳が…



「別に構わないぞ。」


「そうよ。

好きなだけいてちょうだい。」



天然って素晴らしい。


僕は本気で思った。




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結局、あの後僕達は朝食を食べて、部屋に戻ってきたはいいが。



「街に行くわよ!」



いきなりリーシィさんは何を言い出すんだろう。



「それは…どういうこと?」


「そのままの意味よ。

これからこの国で生活していくんだから、色々と慣れておかないとダメでしょ?」



リーシィの考えはよくわかった。


確かに僕は多くのことを知らなければならない。


だけど。



「はーい、質問です。」


「何、カイヒ?」


「君はこの国のお姫様。

合ってる?」


「合ってるわよ。」


「そんな簡単に外出していいのでしょうか?」



少し考える素振りを見せた後、にっこりと笑ってから言った。



「まぁ、大丈夫よ。」



親が親なら子も子だな、と僕はそう思った。