「とてもバカみたいなことをしていたようだけど。」



「バカ、だと……?」




怒りのオーラを隠しもなくさらけ出す。




「人間に復讐、なんてバカ以外になんて言えばいい?

アホとかマヌケとか?」



「貴様はっ……!」



「あれ?

口が悪くなってるよ?」




蒼魔女のイメージが崩れる。



どうやら意外と単純なようだ。




「君達がやっていることは無意味だよ。」



「あなたは……!」




突然誰かが声をあげた。



それは今まで、いや、今でも怯えているシュリアだった。




「あなたは知っているのね!?

何故私が狙われるの!?

私は何もしていないわっ!!」




必死に叫ぶシュリア。



その姿は少しだけ可哀想に見えた。




「確かに……」




『君は悪くない。』




そう続けようとした。



だけど、




バンッ!





「話の途中なんだけどな。」




向かってきた炎を水の弾で弾き散らした。




「邪魔をするなら消す。」




「君にできるのかな、ハナノア。」




名前を呼ぶと一瞬怯んだように見えた。



だがすぐに切り替え言葉を続ける。





「やる。

これが私達の願いだから。」



「それ、本気で言ってる?」




ハナノアの言葉は僕を怒らせるのには十分だった。




「わかった、いいよ。


二人共かかってくればいい。」




しっかりと、相手をしてあげるから。