紅蒼ノ魔女(仮)

人間が迫ってきている今、とにかく逃げなくてはならない。


しかし、子供を…サイリ放っておくこともできない。


ミィハ様達はサイリを助けた。


サイリの瞳には映ったようだった。


ミィハ様達が魔女だということが。


その時に叫んだ私の声もサイリには届いた。


姉が来て安心したミィハ様達はまた逃げた。


そして逃げ込んだ。


生き方が、種族が…


世界がまったく違う人間界に。



「カイヒ、貴方は人間界で生まれた魔女の子よ。

究極の魔女の子。」



自分に力がある。


その理由を見つけるためにはまずきっと、遺伝、というものを考えるだろう。


だけど僕にはそんな言葉が浮かばなかった。


面白ければなんでもいい、この性格と。



「君がいじった僕の記憶。

この2つで僕は今まで過去を思い出そうとはしなかった。」


「その通りよ。

私は少しだけ貴方の記憶をすり替えた。」



普通に過ごしてきた、そんな感覚が僕には会った。


疑問が浮かぶはずがなかった。



「でもこっちにいることで力に触れ、徐々に記憶が蘇ってきていた。

それに気付かなかったのが性格のせい。」



うまくはめられたもんだ。



「何故、こんなことを?」


「…助けて欲しかった。

だけど、巻き込みたくなかった。」



慕っていた彼女達の大事な大事な一人娘。


危険にはさらしたくなかった。


それでもカイヒの持つ力は私達を救えたから。



「自分勝手だけど、選ばせようと思った。

自分の意志で取り組ませれば、カイヒ自身の責任となるから。」



ごめんなさい。


静かに呟いた声は涙ぐんでいた。


はぁ。


僕ってこんなにお人好しだったっけかな?



「僕の力が必要になるほど、大変なことが起きたんだね?」