1ミリのキセキ

男「はい。神様。
私は生前有名な学者として名をつらねておりました。
私はそこでたくさんの知識を得ました。
そして結婚し、子をもち、
家族を通してたくさんの心を得ました。
私はその全てが消えてしまうことが恐ろしいのです。
だからと言って生まれ変わらずいることは出来ないでしょう。
だからせめてこの恐怖が薄れるまでの
時間がほしいのです。」


神様「お前の気持ちは分かった。
しかしこれまでその願いを聞き入れなかった以上
お前の願いを叶えることは出来ぬ。」


男「しかし!」


従者「時間だ。」


男「神様!どうか私の願いを!」