1ミリのキセキ

目覚まし時計の音が鳴り響く。


いつも通りの朝。


カーテンを開けるとすぐそこに一本の桜の木が立っていた。


昨日感じた香りはきっとこの香りだろう。


私はトーストを軽く平らげ、しばらくするとデパートに向かった。


適当にクッキーの詰め合わせを数個買った。


家に帰るともう正午になっていた。


明日からは何をするんだろ…。


…何もしなくていいか…。


昼過ぎに同じ階の人に挨拶をしに行った。


隣の201号室の人だけ居なかった。


と言ってもアパートだからこの階には四部屋しかない。