…必要ないしね…。


ドンッ


「ごめんなさい!
大丈夫?」


私は1人の女の子にぶつかった。


「いえ…。」


「…もしかして!
貴女、この世界に来たばかり?」


「…そうですけど…。」


女の子はよく見ると
雑誌に載っていそうな容姿だった。


ブラウンの大きな瞳を輝かせて、
黒くて巻いてある長い髪が揺れている。


「…やっぱり!
この世界に来たばかりの人って必ずビルの屋上から降りてくるのよ!
貴女もさっきビルから降りてきたのが見えたの!」


…どうでもいい。