「あの……」 「紫乃さん、覚えておいて下さい」 「えぇ……?」 変な教師は、指で私の首筋をなぞりながら言った。 くすぐったくって、声が出そうになるが、変な教師は私の唇を指で塞ぐ。 「私の名前は、結城礼司です」 「はい……」 「以後、お見知り置きを」 そう言って変な教師は、図書室から出ていった。 私は何故か頬が熱くて、変な教師が出ていった扉から目をそらせずにいた。