ハツコイ



「ってか、桃ちゃんどうしたの?」


いきなり部屋に入ってくるなんて、何かあたしに用があったのかと思い、そう問いかける。


「ん~?別に?」


そう言いながらも口元はニヤニヤしていて、なんか怪しい。


「なによぉ…。」


「ナナ、あたしに言うことは?」


「え?」



いつもは鈍いあたしだけど、ピンときた。桃ちゃんが何を言いたいか。

勘の鋭い桃ちゃんには
隠し事は出来ない。