黒蝶【完】



そう言ってまた彼は笑った。


なんだかその瞳の奥には、私と同じ“黒”が潜んでいるような気がした。


それに、蝶と紫と黒は私の好きな物だから、もらっておく事にした。


「ありがと」


いちおうお礼を言う。


「どーいたしまして」


彼とそんなやりとりを交わした時、下駄箱の影から小川晴香がこちらを覗いている事に気づいた。