「誰、お前。」



「あ、あの。リアさんと同じクラスの…」



「え、君、リアの友達?」



イリヤカイトは、意外なくらい
無邪気な笑顔を見せた。



「いや、友達とゆうわけでは…。」


「そか。そだよな。アイツに友達なんているわけねぇか。」



今度はあからさまに悲しそうな顔。

見た目に似合わず、なんだか小動物みたいな人だな。



「で、俺に何か用?」


「あ、いえ、その…。」


用事なんか、ない。
でも怖くて言えない。


「あの、私…その。今日、リアさんが教室に戻らなかったので心配で…。」


その瞬間、イリヤカイトは私の手を両手で握った。