帰り道。 まだ練習をしている野球部やらサッカー部を横目に歩く。 なんだか青春って感じにグラウンドを走り回る姿は 妙にうらやましく思えた。 そのとき、なにかとぶつかった。 「あ、わりぃ。」 そう言いながら、私をカバンを拾った手には タトゥ。 見上げたとたん、無意識に声がでていた。 「イリヤカイト!」 言った瞬間、後悔した。 イリヤカイトはピアスだらけの顔を歪めて 私を見た。