図書室は、古びた本の匂いがする。 私は別に本は読まないけれど、図書室は唯一、息ができる場所だ。 学校は、苦手。 架空の私が闊歩する校内は、吐き気がする。 異物を見るような視線が、私に注がれる。 でも、私からしたら そっちの方が異物だ。 みんなおなじ。 見分けがつかない。 個性とわめくわりには 色がちがうだけ。形が少しちがうだけ。 例えるならば、型ぬきクッキー。 私はそこに紛れ込んだ しば漬け。みたいな、そんな感じ。