「んだよ」


完全にキレている声。


矢野さんの一重の目は、今までに見たことのない危ない目をしていた。




「そんな怒んなって。警察呼ぶよ?」



"警察"という言葉に反応したのか、矢野さんは黙って賑やかな出店の方へ消えていった。