ちなみに、「野菜を育てること」と「人を育てること」には、共通点がたくさんあるのです。

自社農場を視察したとき、農家の方からこんな話を聞いたことがあります。

上手な野菜づくりの要諦は、「(苗などの初期段階で)ギリギリの厳しい環境を与えること。そのギリギリの厳しい環境のなかで、自らの力を120%使わねばならないと、野菜に気づかせること。

そしてその戦いのプロセスを温かく毎日何回も見守ること」なのだそうです。

どんな親が子どもをダメにするのか。

これにはさまざまな意見がありますが、私は確信に近い一つの結論を持っています。それは長いこと経営者であることから得た結論です。

5000人を超す社員と関わるなかで、社会に反する行動を繰り返す社員の親御さんは、恐ろしいほどの共通項がありました。

まず父親。

仕事ひとすじ。

頑固。

家はお母さん任せ。

そして子どもへの愛情が薄い。

もしくは表現が下手。

次に母親。

子どもへの愛情がいっぱい。

甘やかし放題。

自分の寂しさを子どもに愛情を注ぐことで埋めている。

そして、二人の夫婦仲は悪い。