「お前、兄貴のどこが好きなわけ?」
「好きなわけないでしょうが」
「じゃあなんでノコノコ男の家に来た?」
アタシは行き詰まる。
…羽柴兄にも言われたよそれ。
「友達として好きであったから。友達の家に行くのは当然だろ?」
そう言い
アタシは携帯をいじりだした。
「あんなことする奴のこと、友達としてでも好きっていえるのかよ。しょうもねえ人間。」
アタシは携帯をいじっていた手を止めた。
「…それは一理ある。アタシはこいつの何をみてたんだろ」
弱った羽柴をじっとみつめる。
「まあ、様が済んだなら早く帰れ帰れ」
急かす羽柴ブラザー。
アタシは階段をかけおりて
玄関で靴を履いていた。
すると階段から玄関に身を乗り出したブラザーがこう告げる。
「ヤりたくなったらいつでも相手してやるよー」
アタシは一瞬目眩がした。
「あんた馬鹿にしてるでしょアタシを。」
「だってお前馬鹿女じゃん」
「うるさい。あんたいくつよ」
「14だけど」
アタシは鼻で笑って
そのままドアを開けた。
「羽柴のクソによろしくゆっといてねー」
そしてアタシは羽柴家を去った。

