先生は泣き止むまで頭を撫でてくれた。 「可愛いなぁ、岸本は」 「はぁ?何言ってんの!!」 「可愛い」なんて言われ慣れない言葉を耳にして顔が熱くなる。 しかも相手は好きな人。 やめてよ、最後にするんだから… 「なぁ、岸本?」 「な、何?」 先生は前のめりになって私に近づいてきた。 「卒業の記念にさぁ…1on1やらないか?」 「いいけど…」 「よっしゃ! じゃ、体育館は式で使えなくなってるし、裏のコート行こう」 何言われるのかと思えば1on1? 言っとくけど先生には負けないよ?