「嫌よ!佑斗を置いて逃げるの?」 「若旦那なら大丈夫ですから!」 抵抗する私を、一生懸命引っ張ろうとする。 そんな…。 だって、佑斗は私を助けに来てくれたんでしょ? それなのに、私だけ逃げるなんて…。 「嫌よ晴彦。私も、佑斗を助けたい」 「若姐さん!!いい加減にしてください!」