「そう…洸輝。今朝、たまたま話しかけられたの」 何とか意を決して聞いてみたけれど、内心はドキドキだ。 だって、“洸輝”の名前を出した途端、佑斗の眉間のシワは、さらに深くなったから。 「お前には関係ないよ」 そう言うと、佑斗は部屋を出て行こうとした。 「ちょっと待ってよ。関係ない事はないでしょ?」 喰ってかかろうと、佑斗の腕を掴んだ時、 「うるせぇな!しつこいんだよ!」 大声で怒鳴られて、腕を振りほどかれてしまった。