ちょうど、柱の陰の席が空いている。


「晴彦、行くわよ」


「はぁい…」


気乗りしない晴彦を引っ張りながら、席に着く。

「ちょうど良く見えるわね」


「でも、会話までは聞こえませんよ」


「いいのよ。とりあえず、移動するまで見るんだから」