それから―――
カナくんはツバサさんの傍にいつもいるようになった。
周りのみんながカナくんとツバサさんが付き合い出したって…すごく騒いでいた。
あたしは極力二人の姿を見ないように、必死に避けた。
何も話せなくても………双葉はそんなあたしをわかってくれて…………
あたしが二人と鉢合わせしなくていいように何かと気をつかって助けてくれた。
双葉が傍にいてくれてあたしはすごく救われたと思う…………。
「小鳥ちゃん、明日は土曜日だし遊びに行かないー?」
「…………ううん。明日は双葉と約束あるから………ごめんね……。」
「そっかぁ………じゃあ、また今度。」
綾瀬くんも気をつかっているのかよくあたしに話しかけてくる。
ありがたいけど、遊びに行くような気分にはなれなかった。
もう、2週間もたつのにな…………。
あたしの時は止まったみたいだ。
いつまでたっても動き出さない…………。


