小鳥と恋愛小説家





着替えて教室に戻ると綾瀬くんが机にかけて雑誌を見ていた。



「着替えあってよかったねー」



戻ってきたあたしに気づくと顔をあげてニコッと笑う。



「うん!これでなんとかマシだよ~。

………まだ外は雨強い?」



聞いたものの外を見れば変わることのない台風の様子にがっくりとまた肩が落ちる。



「…………まぁ、急には無理だよね~。

気長に待とうよ………カナじゃなくて悪いけどね………?」



「…………へっ!?

いやっ、その……っ、わ…悪いなんてことは………っ!」



意味深な目をしてあたしを流し見る綾瀬くんにあたふたしながら顔の前でブンブンと手を振った。



みるみる顔が熱くなるのがわかって恥ずかしい…………。



カナくんの名前を聞いただけで、逢えなくてがっかりだったのは本当で…………わかりやすい自分にますます顔は熱くなる。



綾瀬くんはクスクス笑ってあたしを見てた。



呆れてるよね…………。



そう思ってますます俯いてしまったけど…………綾瀬くんは……








「可愛いねー。そんなにカナが好きなんだ~?

…………羨ましいね」



「……………えぇっ!?」









う…羨ましいっ!!?