小鳥と恋愛小説家





「俺も参っててさぁー、小鳥ちゃんがいてくれたら退屈しなくていいな~。」



「……………。」



ちっとも参ってなんてなさそうなのんびりした口調で、にっこり人懐こい笑顔で笑う綾瀬くん………。



いや………どういう意味すかね………?



微妙になんかひっかかりますけども。



でも、帰れないんじゃどうしようもないな…………。



はぁ…と思わずため息をついて、ザァザァゴウゴウとふきまくる風と雨を学校の玄関から恨めしげに見つめた。



「とりあえず………そのカッコじゃ風邪ひいちゃうよ?

教室で着替えたほうがよくない?」



濡れ鼠なあたしを見下ろして、綾瀬くんはまたニコッと笑う。



同じ顔でもツバサさんとはずいぶんとタイプの違う人だなぁ………。



これもツバサさんと違う口元の笑いぼくろを見ながら、そんなことを思った。