小鳥と恋愛小説家





うまく答えられず軽く落ち込む俺に



「…………カナヤ、方向音痴なんか嘘よね!?

ありえないわよ………。」



「……………。」



第2ラウンドを終えて、塩を塗り込みに来る女王様ツバサ………………。



「嘘なんか言うか!!

カナはボケーっとしてっからデパートでも迷えんだからな!!」



口の悪いちびっこまで加担して……こいつら俺を殺す気でもあるんでしょーかね…………?



そんな中、俺が一番反応の気になる小鳥は、変わらず無邪気な笑顔で…………









「…………あたしもちょー方向音痴なんだよねぇ。」



「…………え…?」











呆れるでもがっかりするでもなく………屈託なくあははと笑って、『一緒だね』と言った…………。