「弥英ちゃん、ごめんな。可愛げのない弁当かもしれないけど」
俺がそういってお弁当を渡すと弥英ちゃんはにこっと笑った。
「ありがと、うれしいな」
「うっし、学校行くかー」
俺は会社のバックと可燃ごみの袋を持ち、ドアを開ける。
俺が微笑むと弥英ちゃんはちょこっと部屋から出た。
「あ、ここの鍵。渡しとくから。勝手に出入りしていいし、友達も呼んでいいからな。」
「ありがと」
「ほいじゃ、行きますか。」
弥英ちゃんが通うのはマンションから徒歩15分のところにある笹川学園に通っている。
確かに奈那子さんのマンションよりはここのほうが通いやすそうだな。
ちなみに俺の会社は最寄駅から3駅離れたとこにあるので笹川学園は通り道ではない。