ほんとに住むんだなーと思いながらその様子を見る。


 「弥英ちゃん、なんか足りないものとかある?」

 「あ、大丈夫です」

 「これからなんか足りないものとかあったら和臣に言ってね」


 弥英ちゃんはにこっと笑いながらお礼を言った。

 これから出費が嵩むな、なんて頭を抱えてみる。


 「和臣、弥英ちゃんに関する出費はレシートにまとめて送って頂戴。」

 「あー、頑張ってなるべく俺から出すよ」

 「和にぃ、優しいー!」

 「まぁ弥英ちゃんは俺のもう一人の妹みたいなもんだからな」


 そういってぐりぐりと弥英ちゃんの頭を撫でる。

 誰かさんと違って手がかからなくてうれしいなぁ、なんていうと由宇が怒り出した。

 くすくすと笑いながら、由宇の頭を撫でる。


 「じゃあ、和臣。明日弥英ちゃんの学校にご挨拶してくれる?」

 「あー、じゃあ会社前に行くわ。ちょっと早くなるけどいいよね?」

 「うん、和くんありがとー」