また、頑張って…。
「美鈴…?」
泣いちゃだめ…なのに。
頑張って諦めなきゃなんだよ、私。
だめ。
「だ、大丈夫!」
今日みたいな感じでずっと行けば、きっと…
きっと…大丈夫。
「桜沢、あのさ…」
――ガタッ。
「り、理世ちゃん!ここ分かんないんだけど…」
私は陸斗君に話しかけられそうになると理世ちゃんの元へ。
陸斗君を傷付けちゃうのは辛い。
けど
私にはこうする事しか諦める方法が分からないんだ。
陸斗君も気付いたら、察したのか授業中に話しかけるのをやめてきた。
これで…良いんだ。
試験が終わって席替えしたら、席が離れて…
話す機会も大分減る。
ごめんね、陸斗君。
私を嫌いになっても良いよ。
けどね
私は陸斗君を嫌いになれないから、自分から離れる事でいっぱいいっぱいなの。
諦める為にはこれしかないんだ。


