だけど
「どうしたの！？すごく暗い表情だよ！？」
「へ？」
「やっぱり、高山の彼女さんの部屋行ったからか。」
「わ、私…諦めなきゃ。」
「美鈴…」
「私の気持ちは陸斗君にとって迷惑だから…」
「そんな事ないよ！」
「陸斗君と夏穂さんはすごくお似合いだもん。だから…邪魔したくないの。諦めたいの…」
まだ
諦められるかもしれないし。
「美鈴…」
「大丈夫だよ、理世ちゃん！」
「…都倉からメールで聞いたんだけど…高山の彼女、留学してたんだって。」
「…え…」
「帰国したのが昨日みたい。」
…あ…
だから
昨日、あんなに急いでたんだ…。
「そ、そっか。」
「美鈴…」
「大丈夫だよ。私、諦め早い方だし！だから、心配しないで！」
「う、うん。」
「ほら！勉強会しよう！」
「あ、うん！」
やっぱり
二人には敵わない。
