それでも、キミが好きなんだ




「てか、美鈴。高山の彼女と友達なんだ?」


「う、うん。」


私は朝の出来事を理世ちゃんに話し始めた。







「へぇ、そんな事が。」


「う、うん!」


「で?寮に返しに行くんだよね、制服。あたしが代わりに行こうか?」


「う、ううん!これは自分で返す。夏穂さんにもう一回、ちゃんとお礼言いたいし。」


「辛くない?」


「つ、辛いけど…夏穂さんは友達になったから。」


「んー…先輩の事、友達って言うのか?」


「けど、嬉しかったから。」


優しくしてくれたから。



「分かった。で?これからどうするの?」


「…え…」


「諦めるの?」


「あ、諦めたい。」


だって

私の気持ちは陸斗君にとって迷惑だもん。


「だったら、離れる覚悟しなきゃね。」


「…え…」


「友達でいたら余計、諦められなくなるよ?」


…っ…