それでも、キミが好きなんだ




「定期試験の日程表配るわね!」


ホームルームで担任の先生が私達に言う。


もうすぐテスト期間かぁ。



「が、頑張らなきゃ。」


と、特に理数系。


「桜沢、苦手な教科…何だっけ?」


「わ、私は化学と数学。」


「理数系か。」


「り、陸斗君は苦手な教科とか…」


「特にないな。」


す、すごい!


「陸斗君…すごい!」


「うちは親がうるさいからな。国公立大レベル目指してるし。」


「レベル高いんだね。」


「家が家だからな。」


色々、大変なんだなぁ。


「そ、そっか。」


「俺で良ければ、教えてやるけど?」


「え?」


「浩太といつも勉強会してるんだ。」


「わ、私も良いの?」


「ああ。」


「お、お願いします!陸斗先生。」


「何だよ、それ。」


少しずつでも良いから、陸斗君に近付けたら良いなぁ。