「り、陸斗君!コウモリ可愛いよ!」
「可愛いのか?あれが。」
「可愛いよ!」
何でかな。
いつもより陸斗君を近くに感じる。
いつも
隣の席にいるのに。
「足元気をつけろよ。」
「う、うん!」
クールで無愛想なイメージだった陸斗君。
だけど
本当は優しい、たまに見せる笑顔が素敵な男の子。
あー…私…
やっと分かってしまった。
このドキドキも
こんなに陸斗君の事ばかり意識してしまうのも…
きっと
陸斗君が好きだからだ。
私は
陸斗君が好きなんだ…。
「へぇ、モモンガだって。」
「か、可愛い!空飛ぶねずみさんだよね?」
「ちょっと違うと思うぞ、桜沢。」
何か変なの。
最初は怖かったはずなのに。
陸斗君の事が今は好きだなんて。


