それでも、キミが好きなんだ






「わあ、可愛い…」


小動物コーナーに行くと、私はうさぎを抱っこする。


「ふわふわだぁ…」


「美鈴ちゃん、ふわふわ好きなんだね!」


浩太君が言う。


「うん!癒されるし!」


「いいなぁ、うさぎ羨ましい!」


「浩太君?」


「気にするなよ、桜沢。」


陸斗君はそう言うと、うさぎを抱っこする。


「わ、陸斗にびびってねぇ?うさぎ。」


浩太君が言う。


「うるせぇよ。」


「だ、大丈夫だよ!優しく撫でたら怖がらないと思うよ?」


私が言うと陸斗君はうさぎの頭を優しく撫でる。


――キュン。


な、何でキュンとなるんだろ。


「あ、落ち着いた。」


「良かったね!」


私は笑って言う。


すると


「何かこいつ…桜沢に似てる。」


陸斗君が言う。


「え?」


「最初、俺にびびってたし。」



わ、私ってうさぎに似てるんだ。