それでも、キミが好きなんだ




「本当、仲良しだね!俺らも仲良くしようよ、陸斗!」


「うわ、キモいからやめろ。」


浩太君が言うと陸斗君が言う。


仲良しなんだなぁ。




「コアラ、可愛い!」


家で飼いたいくらいかわゆい!


「わ、理世ちゃん!熊さんがいるよー!」


動物園、すごく楽しい!


「美鈴、興奮しすぎー!」


「だって楽しいんだもん!あ、小熊がいるよ!」


こんなにはしゃいで動き回れるのは元気な証拠だもん。



だけど


――ビクッ。


「さ、桜沢?」


私は鳥コーナーに行ったとたん、固まる。


「まさか、ニワトリが苦手…とか?」


陸斗君が聞くと私は頷く。


「め、目つき悪いし…何か怖いです…」


「桜沢、びびりだなぁ。隣の見に行こうぜ。」


「と、隣?」


隣の鳥は大丈夫かなぁ。


だけど


「し、七面鳥!」


「あ、まただめだったか。」