それでも、キミが好きなんだ




「動物園なんて初めて!」


理世ちゃんが私に言う。


「え?本当に!?」


「うん。うち、家族で出かけるとかあんまなかったから。」


「そっかぁ。じゃあ、今日は楽しみだね!」


「うん!」


学校行事、久々だから嬉しいなぁ。



しかも


友達と回れるなんて幸せすぎます!




「…わ…」


虎…大きい!

私達は虎から見て行く。


だけど


虎は私を睨む。


――ビクッ。


「こ、怖いよ…理世ちゃん!」


私は理世ちゃんの背中に隠れる。


「美鈴はびびりだなぁ。」


「だ、だってー!」


「あはは。美鈴ちゃんと高田ちゃん、カップルみたい!」


浩太君が笑って言う。


「本当、美鈴は可愛いね。あたしが男子だったら美鈴、彼氏にするのに!」


「あはは、理世ちゃんってばー。」