ドキドキする。


こんな表情の陸斗君、
初めて…










「――俺、桜沢が好きだ。」





…え…


うそ…。





「本気で好きだよ。だから、ずっと浩太と桜沢が付き合ってるって誤解して妬いてた。本当に悪かった。」


…っ…


「もう、遅いかもしれない。けど、それならもう一度俺はお前を振り向かせる。だから…」


夢…?


夢じゃないって
信じたい。



だって


ずっとずっと私は…


「…っ…」


「桜沢!?」


私は涙を流す。


「わ、悪い!お前を困らせるつもりは…」


「違うの…」


「え?」


「ごめん。いっぱいいっぱいで…」


「桜沢…」


「陸斗君はずるいよ。私が言おうとしてたのに。」


「…え…」


「私、ずっとずっと陸斗君の事が好きで…。もう、どうしたら良いか分からないくらいで。避けられて悲しかったんだよ?」