――ガラッ。


…え…


教室に入ると、陸斗君は自分の席で眠ってた。


帰ってなかったんだ…。



「あ、あの…陸斗君…」


私は陸斗君の肩を軽く叩く。


相変わらず、可愛い寝顔…。


…って、私!


「ん?桜沢…」


陸斗君が目覚める。


「こんな所で寝たら風邪引いちゃうよ?」


私は笑って言う。


すると


「桜沢…待ってた。」


…え…


――ドキッ。


「浩太と高田にはお菓子渡して、何で俺にはくれないんだよ?」


「り、陸斗君…」


「もしかして、俺のはなし?」


陸斗君は私を見つめ、聞く。


「も、もちろんあるよ!」


私は陸斗君にお菓子を入れた紙袋を渡す。



すると


陸斗君は袋からお菓子を取り出す。


中から出て来たのは、苺が乗ったマフィンだ。