「ご、ごめ…」


「高田ちゃん、ごめん!やっぱ、みんなでカラオケはなし!」


浩太君が理世ちゃんに言う。


「え?」


「美鈴ちゃんとデートする!」


「へ?」


浩太君は笑ってそう言うと、私の手を引く。



「あ、あの…浩太君…」


「たまには強引に行かないとね。」


「…え…」


「美鈴ちゃんがどんなにあいつを好きでも良い!俺だって美鈴ちゃんと同じように美鈴ちゃんを想ってるんだ。本気で行くから。」


「浩太君…」


「行こうぜ!楽しいとこ。」



そっか。


浩太君も私と同じなんだよね。



私は

どうして、こんなに想ってくれる彼の事を好きになれなかったんだろう。


好きな人には好きな人がいる。



浩太君も私も同じ。


どうして、こんなに切ない恋を選んだんだろう。



どうして、上手く行かないんだろ。


私も浩太君も絡む事のない平行線をたどってるんだ。