「いつもさ、学食来ないけど…なぜ?みんな朝ご飯と夕飯は学食なのに。」


「自分で作って食べるのが好きなので。」


本当は一人で学食に行くのが嫌なだけだけど。


「す、すごい!」


「へ?」


「キッチンは?」


「と、特別に部屋にキッチンを作って貰って…」


お母さん特製のレシピで作った料理が食べたいから。


寂しい時、安心するから。



学園長に無理、言っちゃったなぁ。


けど



学校のお手伝いの報酬みだからね。


申し訳ないです。


「美鈴もお嬢様!?」


「う、ううん!超一般人だよ!」


「そっかぁ。いいなぁ。」


…え…


「理世ちゃん?」


「あたしの家も、高山の家ほどじゃないけど…大手企業なんだ。」


「え!?」


「だからね、親は世間体ばかり気にするし…あたしの気持ちを知ろうとしてくれない。仕事人間。」