それでも、キミが好きなんだ




すると


「お、来たな。お前ら。」


…あ…


――ドキッ。


「お、陸斗!」


「高山!」


陸斗君が来た。


り、陸斗君…



スーツ姿…。


すごく似合ってて
カッコイイ…。



やばいです。


「桜沢…?」


陸斗君が私を見る。


…あ…


「へぇ、いつもと雰囲気違うからびっくりした。すっげー似合ってるな。」


陸斗君が言う。


…っ…


「あ、ありがとう…」


「じゃあ、俺…来客に挨拶してくるから!」


陸斗君はそう言うと、私達から離れた。



あの一言がただ嬉しい。


一瞬でも、陸斗君に私を見て貰いたくて。



その一瞬がただ嬉しい。


嬉しくて、その一言だけで泣きたくなる。



私の気持ちはどうしようもない。


だめだなぁ。