胸が強く痛む。
私は陸斗君をただ見てるだけで、想ってるだけで良いのに。
陸斗君の好きと私の好きは大きく違うんだよ。
だから…。
「お疲れ!」
「お疲れ様!」
あっという間に文化祭は終わった。
かなり売れたなぁ、
うちのクラス。
だけど
…うっ…
何か、ふらふらするかも。
「美鈴、片付けは来週だし、もう帰ろ…」
だめみたいだ…。
「美鈴!?」
私は気付いたら気絶していた。
今日はずっと休みなしで働いてたから疲れたのかな。
「桜沢は俺が運ぶから。」
…え…
陸斗君の声…?
何だかふわっと浮いたような感覚が。
だめだ、意識が途切れて…。
「…ん…」
あれ…?
目が覚めると、自分の部屋にいた。


