それでも、キミが好きなんだ




「本当!?ありがとう、浩太!」


陸斗君、夏穂さんと回るんだ。



「ね、美鈴ちゃん!俺らも客が落ち着いたら一緒に回ろ!」


浩太君が来て、私に言う。



だけど


「わ、私…料理係の手伝いもしなきゃだから。ごめんね、浩太君。」


「美鈴ちゃん、ずっと働いてるよね!?」


「大丈夫。昨日、色々回れたし…働くの楽しいから!」


本当は

陸斗君と夏穂さんが一緒に回ってるのを見たくないだけだ。


見たら辛くなるだけだから。



現実から逃げちゃだめなのに。


「そっかぁ。無理しちゃだめだよ?」


「大丈夫!私、すごく元気あるから!」


「なら、良かった。」





すると


「美鈴ちゃーん!」


…あ…


夏穂さんが私の元に来た。



「美鈴ちゃんも陸斗の家のメイド服着てる!かわゆすぎる!」


夏穂さんが笑って私に言う。