それでも、キミが好きなんだ




「何かあったら俺を呼べよ?」


「う、うん!」


「けど、桜沢…大分慣れてきたみたいだな。」


「そ、そうかな?」


「ああ。俺は桜沢が頑張ってるのちゃんと分かってるから。」


…え…


「陸斗君…」


「桜沢なら大丈夫だ。」


「あ、ありがとう…」



ちゃんと見ててくれたんだ。


嬉しいな。



さっき、助けてくれた時…カッコ良かったなぁ。


うぅ…やばいなぁ。






だけど


「陸斗!」


…あ…


「夏穂…」


夏穂さんが突然来た。



「一人か?」


「うん!陸斗のクラスでお茶したら、陸斗拉致ろうと思って!」


「拉致るって…」


「今日は一緒に回ろうよ!」



…っ…


だめだめ、いちいち辛くなっちゃ。



「客も落ち着いてくるだろうし、陸斗連れてっても良いですよ。」


浩太君が夏穂さんに言う。


…あ…