「美鈴、また高山見てる!」
「へ?」
「これで5回目。」
「か、数えてたんだ…」
陸斗君の事ばかり
考えてしまう。
いけない気持ち。
絶対に伝えられない
この思い。
そして
「美鈴、帰らないの?」
「うん!料理の下ごしらえとメニュー作りとかまだやる事あるから。」
「そっか。じゃあね!」
「バイバイ。」
あっという間に文化祭前日。
みんなが帰ると、私は料理の下ごしらえとメニュー作り。
明日、すっごく楽しみだなぁ。
「お土産用のクッキー、足りるかな。」
何だかカフェのオーナーになった気分だ。
「んー…」
調理室で料理の下ごしらえを終え、メニューを作ると睡魔が襲ってきた。
寝ちゃだめなのに…
早く帰らなきゃなのに。
今日は一日中準備だから疲れたみたい。
気付いたら、私は眠っていた。


