それでも、キミが好きなんだ




絶対、補習は免れたい!


夏祭り行きたいし。



陸斗君も来るし…。


お願いします!





――ガチャ。


…あ…


寮に帰ると、部屋に荷物が届いていた。



何だろ。


実家から?



私は荷物を開ける。


すると



…あ…


「浴衣だ!」


それに可愛い帯留めや髪飾りに巾着も。



私は手紙を開く。


《夏祭りが近いみたいだからこれ着てお友達と夏祭りに行ってきなさい。

着たら写真送ってね。
美鈴が帰省してくるの
みんな楽しみにしてます。

お母さんより》


お母さん…



これ着て夏祭り、行きたいな。


どうか補習になりませんように。



とりあえず


私はお母さんにお礼の電話をする。



そっか。


夏休みが始まったらすぐに帰省だ。



みんなとは夏祭りしか
行けないかも。


寂しいなぁ。