いつもと違う表情で話す陸斗君。


陸斗君の彼女だったら、今とは違うんだろうな。



いつもと違う表情、
いつもと違う態度、
いつもと違う仕草。


みんな見れるんだ。



だけど


それは私には遠い世界。



陸斗君の隣を歩くべき人は私じゃない。


夏穂さんなんだ。



それなのに


側にいればいるほど、好きは大きくなる。



陸斗君じゃなきゃ嫌だなんて思ってる。


陸斗君以外を好きになるなんて考えられなくて。



どうしたら良いか分からなくなってきた。


私には想う事しかできないのに。



どうして


好きは止まらないんだろう。





それから勉強会はかなりドキドキしていっぱいいっぱいな状態で陸斗君に教えてもらいながら頑張った。



だけど


…あ…


――試験当日。



あっという間に試験当日。


そ、そっか。