だめだなぁ…


意識してるの気付かれちゃったらどうしよう。



気付かれたくなくて、
いっぱいいっぱいな状態で勉強に集中する。


顔が熱い。



陸斗君の隣は慣れてたはずなのに。


好きになる前と今とでは何でこんなにも違うんだろう。







「つ、疲れたぁ…」


「お疲れ、桜沢。」


陸斗君に指定された問題を完全に理解するまで終われなかったんだよね。



陸斗君って結構厳しいなぁ。


けど

分かりやすかったなぁ。



すっごくドキドキしながら勉強したけど…


「明日はもっと難しい勉強するぞ。」


「え!?」


「俺はビシビシ行くからな。覚悟しとけよ。」


「が、頑張ります。」


ま、毎日ドキドキしちゃうなぁ。



――♪〜♪♪〜♪〜…


…あ…


陸斗君の携帯が鳴る。


「…夏穂。どうした?」


陸斗君が電話に出る。


――ズキン。