みんなに気を使わせちゃってるんだ。
「ご、ごめんなさい…」
「美鈴ちゃん?」
夏穂さんが私を見る。
「わ、私が乗れる乗り物少ないから…みんなに気を使わせてしまって…」
「そんな事、気にしないで!美鈴ちゃん!苦手なのは仕方ないよ。今度は水族館とかに行こうね。」
夏穂さんは笑って言う。
な、夏穂さん…
夏穂さんは私の頭を優しく撫でる。
「夏穂さん…ありがとうございます!」
私が言うと夏穂さんは笑う。
やっぱり良い人だぁ。
「さて、私は用事があるから先に帰るね!」
夏穂さんが言う。
「…え…」
「美鈴ちゃん、今度ゆっくり語ろうね!」
「は、はい…」
「じゃ、陸斗!先に行ってるね!」
「ああ。」
夏穂さんは私達に手を振ると、先に帰った。
陸斗君と夏穂さん、この後も会うんだ。
だ、だめ!
いちいち気にしすぎだよ、私。


