「ふぅ…こんな感じかな?」


旧図書室の掃除を一通り終えると、私は言う。



今日は友達できるかな。


どうしても上手く行かないんだ。


せっかく

今は他の女の子と変わらない状態で過ごせるのに。


青春を謳歌するチャンスなのに。





私、桜沢美鈴は

高校生で変わりたい。


それが

今の目標です。



「こ、これからだよね。」


うん!!





だけど


――ガラッ。


はぁ…

挨拶すら緊張してみんなにできないや。


私は教室に入って席につく。



頑張って人見知り、
克服したいのに。


「よぉ。」


…あ…


「お、おはよう…ございます。」


私は隣の席の高山君に挨拶されると私は小声で返す。


「今日もウジウジしてるな。はっきり喋ろよ。」


高山君はそう言うと、男子達の元へ。


…うっ…