分かってるはずなのに。
私の切ないこの気持ちはどうしようもないんだ。
「陸斗君が絶叫系苦手なんて意外だなぁ。」
「ああ。ああいうグルグル回る乗り物はどうも苦手だな。」
「良かった!仲間がいて。」
「俺もだ。分かってくれる奴がいて嬉しいな。」
陸斗君と私ってたまに同じ部分があるんだよね。
好きなお菓子の味とか
1番好きな果物とか。
ちょっとでも同じ部分があると嬉しい。
それだけで嬉しいんだ。
「美鈴ちゃん大丈夫!?」
「たくさん乗ってきたよ!」
陸斗君としばらく話していると、浩太君と夏穂さんが戻って来た。
「美鈴ちゃんでも乗れそうなのあったよ!」
「本当ですか!じゃ、じゃあ…」
「桜沢、行くか。」
「うん!もう、大丈夫!」
…あ…
「陸斗君は大丈夫?」
私はこっそり陸斗君に聞く。
「ああ。」
陸斗君は笑って言う。


